スポットクーラーの電気代はどれくらい？エアコンとの違いも解説

「スポットクーラーの電気代はどれくらい？」
「通常のエアコンより本当にお得？」
「今すぐできる節約ワザってあるの？」

スポットクーラーを使いたいけど、電気代が高くなるのではと思うことがありますよね。

柴田 今日子

スポットクーラーの電気代は1時間で7円～24.8円です。特徴を理解して、他の冷房機器とうまく使い分けましょう。

この記事では、スポットクーラーの電気代の目安やエアコンとの比較、無駄なく冷やすための使い方まで、わかりやすく解説します。

電気代自体を下げる方法も紹介しているので、冷房コストを本気で見直したい方はぜひ参考にしてください。

スポットクーラーの電気代早見表

スポットクーラーの電気代は、消費電力によって大きく異なります。

例えば、300Wモデルなら1時間あたり約7円で、1ヶ月使用しても約1,680円と非常に経済的です。

一方で、900Wクラスでは1時間約25円、1ヶ月で約5,943円になり、冷却性能とともにコストも上昇します。

スポットクーラーは短時間・局所使用に向いており、使い方次第でエアコンより電気代の節約が可能です。

スポットクーラーとあわせて、さらに電気代を下げたいなら、料金設計が安い新電力への乗り換えも検討しましょう。

エアコンとの電気代を比較

冷房機器は用途や設置環境によって選ぶべきタイプが異なります。

電気代を重視するなら窓用エアコンが最も安く、1ヶ月で約2,918円と経済的です。

通常のエアコンは冷却効率が高く、広い部屋にも対応できますが、月額は約3,655円とやや高めです。

スポットクーラーは月額約4,116円と電気代がかかりますが、設置工事が不要で移動も簡単です。

リビングなど広い空間にはエアコン、小スペースや一時的な利用にはスポットクーラーが適しています。

通常エアコンと比較

通常エアコンとスポットクーラーは、冷却方式や設置方法、使用感に大きな違いがあります。

スポットクーラーは工事不要でキャスター付きのため手軽に使えますが、排熱をダクトで逃す構造上、冷房効率は局所向きで、運転音もやや大きめです。

電気代はスポットクーラーが1時間あたり約17.2円、エアコンは約15.2円で、大きな差はないものの、冷却効率ではエアコンの方が優れています。

賃貸住宅や設置工事ができない場所ではスポットクーラー、快適さと静音性を求めるならエアコンがおすすめです。

窓用エアコンと比較

窓用エアコンとスポットクーラーは、どちらも工事不要で導入しやすい冷房機器ですが、用途や快適性に違いがあります。

スポットクーラーはキャスター付きで移動が簡単な反面、冷房効率は局所的で電気代も1時間あたり約17.2円とやや割高です。

一方、窓用エアコンは窓枠に設置するだけで、室外へ熱を逃がす構造により部屋全体を安定して冷やすことができ、電気代も約12.2円と抑えられます。

ただし、取り外しの手間や窓の形状によって設置が難しいこともあり、設置場所の条件には注意が必要です。

移動性と手軽さを重視するならスポットクーラー、冷却力と電気代のバランスを重視するなら窓用エアコンがおすすめです。

扇風機や冷風機と比較

室温自体を下げたいなら、スポットクーラーがおすすめです。

スポットクーラーは、圧縮冷媒を使って空気を直接冷却するため、扇風機や冷風機では得られない本格的な冷房が可能で、体感だけでなく室温そのものを下げられます。

ただし、1時間あたりの電気代は約17.2円と高めで、同じ時間で1.6円前後の扇風機や2.3円の冷風機に比べてランニングコストは大きくなります。

扇風機は気流によって汗を蒸発させ、涼しさを感じさせる効果があるものの、室温は変わりません。

冷風機は水の気化熱を利用して送風温度を2〜4℃ほど下げられますが、加湿傾向があり、梅雨時などには逆効果になることもあります。

電気代よりも実際の冷房効果を優先したい方にはスポットクーラー、手軽さや省エネ性を重視する方には扇風機や冷風機がおすすめです。

スポットクーラーの種類と特徴

スポットクーラーは設置環境に応じて複数のタイプがあり、それぞれ適した使用場所が異なります。

作業場やガレージにはシングルダクト式、室内の冷房効率を重視するならダブルダクト式が適しています。

屋外イベントやテントにはダクト不要の水冷式が便利で、寝室やリビングには排水不要のノンドレンタイプが扱いやすく、業務用には多口タイプがおすすめです。

ここからは、それぞれのタイプの特徴と仕組みを詳しく解説します。

排熱方式で分類

スポットクーラーには主に3つの排熱方式があり、それぞれ適した用途があります。

シングルダクト式は、室内の空気を吸い込んで本体内で冷却し、排熱だけを屋外へ1本のダクトで排出する構造で、作業場やガレージなど、換気しやすい局所冷房に向いています。

ダブルダクト式は排気と給気を別々の2本ダクトで屋外に処理する構造で、室内の空気が入れ替わりやすく、寝室や6畳前後の賃貸部屋のように密閉された場所でも効率的な冷房が可能です。

一方、水冷式（ダクトレス）は熱交換器を水で冷やすため排熱ダクトが不要で、排水のみ処理すればテントやイベントブースなど、屋外や臨時スペースに適しています。

排熱方式の違いは、設置環境や冷房目的によって選ぶべきタイプが変わります。

吹出口数で分類

スポットクーラーの吹出口数は、冷却効率と運用コストに大きく影響します。

吹出口が多いと広範囲を効率よく冷やせますが、その分消費電力が増え、電気代も高くなる傾向です。

逆に吹出口が1つのモデルは冷却範囲が限られるものの、消費電力と電気代を抑えたピンポイント冷房に向いています。

デスクまわりや個人スペースにはシングル吹出口モデルが最適で、倉庫や会議室など広範囲に冷風を届けたい方には多口モデルがおすすめです。

ノンドレンvsドレンタンク

スポットクーラーには、ノンドレン方式とドレンタンク方式の2つの排水方式があり、用途に応じて選ぶことが重要です。

ドレンタンク方式は、冷却時に発生した結露水をタンクにためる構造で、メンテナンス性が高い反面、8〜10時間の連続使用でタンクが満水になり、手動で排水する必要があります。

一方、ノンドレン方式は内部で水分を蒸発させるため、排水の手間がなく長時間運転でも安心です。

ノンドレン方式は、梅雨や夜間の寝室など、連続使用を想定する場面に向いていますが、完全に蒸発しきれないことがあり、湿度が非常に高い環境では多少の排水や蒸発残留に注意が必要です。

電気代を抑えるスポットクーラーの使い方

スポットクーラーは便利な反面、使い方によっては電気代がかさむこともあります。

しかし、いくつかの工夫を取り入れることで、消費電力を抑えながら効率よく冷却可能です。

たとえば排熱の処理を最適化したり、温度設定や風量を調整するだけでも、電気代への影響は大きく変わります。

ここからは、スポットクーラーをより効率的に使うための具体的な節電テクニックを詳しく解説していきます。

排熱ダクト＆換気で効率を上げる

排熱ダクトを設置する際の工夫で、スポットクーラーのコンプレッサー稼働を抑え、電気代を節約できます。

ダクトはできるだけ短く、窓やドアに向けてまっすぐ外へ排熱するのが理想です。

隙間は専用パネルや断熱テープでしっかり密閉し、熱が室内に戻らないようにして、さらに、ダクトに断熱材を巻くと排熱効率が上がり、冷房効果が安定します。

熱をうまく逃がす工夫によって無駄な稼働を防ぎ、効率的に室内を冷やすことが可能です。

最適な温度と風量に設定する

温度と風量の設定では、設定温度28℃・中風量が省エネにおすすめです。

設定温度を高めにするとコンプレッサーの稼働時間が減り、設定温度を1℃上げることで、最大13％の節電が可能という環境省のデータがあります。

中風量は冷気を効率的に拡散しつつファンの消費電力も抑えるため、弱風より冷房効率が高く、強風よりも電力消費を抑えられます。

28℃・中風量設定は冷房効果と電気代のバランスが優れた設定です。

定期メンテとフィルター掃除をする

定期的なメンテナンスとフィルター清掃は、消費電力を抑えながら安定した冷却を続けるために必要です。

フィルターが目詰まりすると空気の流れが悪くなるため、コンプレッサーの負荷が増し、消費電力は最大で25％近く上昇します。

家庭用モデルの一般的な推奨頻度は2週間に1回です。

掃除は掃除機でホコリを吸い取るか、水洗いして日陰で乾かすだけで簡単にでき、ファンや熱交換器表面のほこりも時折軽く払っておくと良いです。

加えて、使用後はドレンタンク内の水を捨てて乾燥運転し、本体を乾かしてから片付けることが推奨されます。

定期的なメンテナンスを続けることで、冷却効率を維持しつつコンプレッサーの余計な負荷を防ぎ、スポットクーラー本来のパフォーマンスを長く保つことができます。

断熱・遮光で冷気キープする

窓からの日射熱を防ぐことで、スポットクーラーの消費電力を抑えることが可能です。

環境省が公表する「家庭でできる節電対策」では、遮熱カーテンや断熱シートを使用すると、冷房によるエネルギー消費を約10～20％削減できると報告されています。

さらに、資源エネルギー庁の実証データによると、遮熱ロールスクリーンを導入すれば、冷房使用時の年間電気代が最大約21,500円（約44％）削減された例もあります。

特に日中の日差しが強い窓際では、これらの遮光・断熱対策を行うことで冷気の漏れや外気熱の侵入を防ぎ、クーラーの稼働を抑える効果が期待できます。

断熱と遮光の工夫は、電気代節約だけでなく室内の快適さを保つうえでも非常におすすめです。

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2025年8月4日 おすすめの電力会社16社を比較（2025年8月更新）

スポットクーラーの電気代によくある質問

スポットクーラーの電気代で、よくある質問にお答えします。

電気代の目安やエアコンとの違い、節電方法や最適な設定など、初めて使う方が抱きやすい疑問を中心にお答えします。

また、電気代そのものを下げる方法にも触れているので、しっかり確認して、無駄なく節約を始めましょう。

迷いや不安がある方は、以下の質問と回答を参考に、快適で賢いスポットクーラー利用に役立ててください。

まとめ

最後に、スポットクーラーの電気代をおさらいしましょう。

スポットクーラーの電気代は機種によって異なり、設定や運転環境によっても大きく変わります。

排熱処理や温度・風量の最適化、フィルター掃除など、日常のちょっとした工夫で無駄な電力消費を抑えることが可能です。

さらに、電気代そのものを下げるには、電力会社の見直しが効果的で、ライフスタイルに合ったプランに切り替えることで、無理のない節約ができます。

快適さを維持しながらコストも抑えるためには、機器の選び方と同時に、使い方や契約内容まで見直すことがポイントです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。