東京電力のスタンダードSは一人暮らしに最適？料金や特徴を徹底解説！

「スタンダードSは一人暮らしに最適？」
「従量電灯Bとの違いは？」
「スタンダードSの注意点は？」

東京電力のスタンダードSの契約を検討している一人暮らしの人は、このような疑問があるのではないでしょうか。

初めて一人暮らしする場合、自分に合うプランが分からないことはよくあります。

柴田 今日子

東京電力のスタンダードSは、一人暮らしでも利用できるプランです。

ただし、電気代の安さを優先するなら新電力会社の方がお得です。

この記事は、東京電力のスタンダードSが一人暮らしに向いているかを解説します。

プランの特徴や東京電力の従量電灯Bとの違いも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

東京電力「スタンダードS」は一人暮らしに向いている

東京電力のスタンダードSは、従量電灯Bにかけつけサービスが付属したプランです。

一人暮らし向けに作られたサービスではありませんが、かけつけサービスの特徴を考えると、一人暮らしに向いているプランと言えます。

かけつけサービスは停電時の対応や水漏れの修理、鍵の開錠など、生活トラブルにいつでも対応してもらえるため、対処に困りがちな一人暮らし向きでしょう。

さらに東京電力が提供している「とくとくガスプラン」とあわせて契約すると、毎月102円割引のセット割が適用されます。

電気やガスの使用量がそのままでも、光熱費を今より安くできます。

なお、スタンダードSの基本料金や電力量料金単価は、東京電力の従量電灯Bと変わりません。

特別安くはありませんが、一般的な東京電力の同じ料金体系で使えるのは安心でしょう。

東京電力「スタンダードS」の特徴

項目	スタンダードS
基本料金	311.75円/10A
電力量料金単価	29.80円～40.49円
セット割	毎月102円割引
無料サービス	かけつけサービス

スタンダードSの料金体系は従量電灯Bとほとんど同じで、使用量に応じた3段階の従量課金制です。

また、契約者向けに「生活かけつけサービス」が無料で提供されており、鍵の紛失や水回りのトラブルなど、日常生活の困りごとに対応してくれます。

一人暮らしの人は生活トラブルの対処に困りがちなので、かけつけサービスがあると安心です。

ただし、電気の調達コストに上限が設定されていないため、燃料価格の変動によっては従量電灯Bと電気料金が変わる可能性があります。

スタンダードSの特徴を知り、自分に合うかどうか判断しましょう。

基本的な料金は従量電灯Bと同じ

項目	スタンダードS	従量電灯B
基本料金	311.75円/10A	311.75円/10A
～120kWh	29.80円	29.80円
120～300kWh	36.40円	36.40円
300kWh～	40.49円	40.49円

「スタンダードSプラン」の基本的な料金は、東京電力の「従量電灯B」とほとんど変わりません。

従量電灯Bは使用量に応じた3段階料金制を採用している、一般家庭向けの電気料金プランです。

電気料金は主に「基本料金」「電力量料金」「再エネ賦課金」の3つで構成されていますが、そのうち基本料金と電力量料金の「電力量料金単価」が同一です。

基本的には従量電灯Bと同じ料金になると考えておくと良いでしょう。

調達コストに上限がない

スタンダードSプランは、電力の調達コストに上限が設定されていません。

東京電力の電気料金には「燃料費調整額」が含まれており、これは原油や液化天然ガス（LNG）などの国際的な燃料価格に基づき毎月変動します。

燃料価格の変動が直接電気料金に反映される仕組みで、燃料費が高騰すると電気料金も上昇する可能性があります。

従量電灯Bは高騰幅に上限がありますが、スタンダードSは高騰幅に上限がありません。

過去には世界的な燃料価格の高騰により、関東エリアのスタンダードS（30A・260kWhモデル）で2023年1月の電気料金が、燃料費調整の適用がない場合と比べて約1.4倍になったケースもありました。 

そのため、燃料価格が大幅に上昇した場合は、従量電灯Bよりも電気料金が高くなる可能性がある点に注意が必要です。

生活かけつけサービスが無料で使える

スタンダードSプランには、「生活かけつけサービス」が無料で付いてきます。

生活かけつけサービスとは、電気設備や水回り、窓ガラスなどのトラブルに24時間365日いつでも対応してもらえるサービスです。

例えば、停電時の点検や水漏れ修理、トイレの水漏れ修理、鍵の開錠などが無料で行われます。

作業費や出張費もかかりません。

自分一人では対応できないトラブルが起こった際も頼れるため、一人暮らしの方にとって心強いサポートが受けられる特典です。

東京電力のガスとセットで使える

項目	とくとくガスプラン	一般料金
基本料金	736.23円から 12,078.44円	759.00円から 12,452.00円
従量料金単価 （1m³）	140.94円から 105.20円	145.31円から 108.46円

東京電力のスタンダードSは、東京電力の「とくとくガスプラン」とセットで契約することで、電気料金が毎月102円割引されます。

とくとくガスプランは、東京ガスの一般料金よりも約3％安く設定されたガスサービスです。

東京電力のスタンダードSと東京電力のとくとくガスプランをあわせて契約することで、電気とガスの使用量がそのままでも光熱費を節約できます。

東京電力「スタンダードS」と「従量電灯B」を比較

項目	スタンダードS	従量電灯B
基本料金	同じ	同じ
電力量料金単価	同じ	同じ
調達コスト	上限なし	上限あり
生活かけつけサービス	あり	なし
ガスとのセット割	あり	なし

東京電力のスタンダードSと従量電灯Bは、基本料金や電力量料金単価は同じです。

ただし、燃料調整費の上限に違いがあるため、燃料価格が極端に高騰した場合だけ、料金が異なってきます。

調達コストの上限設定は、規制料金プランか自由料金プランかによって変わります。

規制料金プランの従量電灯Bは燃料価格に上限がありますが、自由料金プランのスタンダードSは上限がありません。

そのため、燃料価格が高騰して上限を超えてしまうと、スタンダードSだけ高くなる点は覚えておきましょう。

もう1つの違いが「生活かけつけサービス」が付いているかどうかです。

電気設備や水回りに関する生活のトラブルに対応してくれるため、一人暮らしの方にはスタンダードSがおすすめです。

電気代を節約するなら新電力会社もあり

電気代を節約したいなら、新電力会社を利用するのもひとつの方法です。

新電力会社は基本料金や月額料金が大手電力会社より安く、電気の使用量が少ない一人暮らしでもお得です。

また、自分のライフスタイルに合った料金体系を選べたり、割引やポイント還元が受けられたりする電力会社もあるので、新電力会社の魅力を知っておきましょう。

基本料金や月額料金が安い

新電力会社は、大手電力会社に比べて基本料金や電力量料金単価が安い傾向にあります。

料金が安くできるのは、大規模な発電設備を持たずに電力を調達することで、設備投資や維持費を抑えられるためです。

ほかにも、オンライン契約を中心とした運営によって人件費を削減したり、支払い方法をクレジットカードに限定して管理コストを抑えたりする工夫も行われています。

こうした仕組みから、新電力会社なら大手電力会社と同じ品質の電気をより安く利用できます。

豊富なプランから自分に合うものを選べる

料金項目	【夜】生活フィットプラン	【昼】生活フィットプラン
基本料金 30A	565.20円	565.20円
電力量料金 昼間	26.25円	20.05円
電力量料金 夜間	18.88円	22.98円
電力量料金 昼夜以外	32.65円	32.65円

新電力会社は、大手電力会社に比べて料金プランが豊富です。

例えば、安さが魅力のシン・エナジーを見ると、基本的なプランに加えて、夜間に電気を使う人向けのプランと昼間に電気を使う人向けのプランが提供されています。

そのため、より自分の生活スタイルに合ったプランを選べます。

自分の生活パターンに合ったプランを選ぶことで、同じ電気使用量のまま電気代を節約できます。

セット割やポイント還元がある

新電力会社は、大手電力会社にはないセット割やポイント還元などの独自の特典が充実しています。

例えばCDエナジーでは、電気料金の支払いで「カテエネポイント」を貯めることが可能です。

さらに、結婚や出産、新居購入といったライフイベントごとに最大3,000ポイントがもらえる「祝割」も提供されています。

こうした特典を活用すればお得にポイントを貯めるため、間接的に電気代を節約できます。

dポイントや楽天ポイントなどと連携できれば、街のスーパーやコンビニの支払いに充てることも可能です。

東京電力のスタンダードSと人気の新電力会社を比較

新電力会社
東電と比較	安い	かなり安い	安い	安い
付帯サービス	充実	シンプル	充実	充実
基本料金	0円	必要	必要	必要
ガスセット	有り	無し	有り	有り
ポイント	無し	無し	有り	有り
特徴	かけつけサービス無料 即日開通にも対応	電気代が安い 昼夜プランもある	一人暮らし向け プランがある	東京ガスと セットにできる
おすすめな人	一人暮らしが初めて 新生活スタートする人	安さにこだわる人	使用量別でお得な 電気を契約したい人	大手で安心できる 新電力を選びたい人

東京電力のスタンダードSは一人暮らし向けの料金プランですが、電気代を節約するなら、新電力会社から選ぶのもおすすめです。

新電力会社は基本料金や電力量料金が安く、独自のセット割やポイント還元などを提供している場合があります。

ここでは楽々でんきやシン・エナジーなど、おすすめの新電力会社の特徴を紹介します。

2025年3月11日 おすすめの電力会社15社を比較【2025年3月更新】

楽々でんき

楽々でんきの魅力は、スタンダードSと同じく「かけつけサービス」が無料で提供されています。

スタンダードSを契約するか悩んでいる人は、同じかけつけサービスが使えて、さらに特典が豊富な楽々でんきがぴったりです。

U-NEXTやSOKUYAKKUなども使えるので、充実した一人暮らしが送れるでしょう。

楽々でんき	詳細情報
提供エリア	全国 沖縄と離島を除く
初期費用	3,850円
支払方法	クレジットカード 口座振替
解約費用	プランによる

楽々でんきは、株式会社エクスゲートが運営する新電力です。

引っ越しの際、新居の電気の契約を忘れていた場合でも、最短で電気の即日開通ができるのが楽々でんきの特徴です。

楽々でんきがおすすめな理由

• 基本料金が10％も安い
• 引っ越し当日に対応してくれる
• 水漏れなど緊急対応のサポートが充実

楽々でんきはU-NEXTやオンライン診療などサービスが充実しているので、今後さらに注目を集めるでしょう。

＼新電力におすすめ／

楽々でんき

シン・エナジー

シン・エナジーは、新電力会社の中でも特に料金が安いサービスです。

基本的なプランでもお得ですが、昼夜の使用状況に合わせたプランを選ぶことで、さらにお得に使えます。

無料の特典やサービスよりも電気代金を重視したい人におすすめです。

シン・エナジー	詳細情報
供給エリア	全国 離島など一部除く
初期費用	0円
支払方法	クレジットカード 口座振替
解約費用	0円

シン・エナジーは、シン・エナジー株式会社が提供する新電力サービスです。国内のほぼ全域を対象にしている新電力サービスなので、居住地域に縛られずに契約できます。

シン・エナジーがおすすめな理由

• JALマイルが貯まる
• 毎月の電気代が安い
• プランが豊富にある

他社を圧倒する料金の安さが特徴で、資源エネルギー庁が公表している省エネコミュニケーションランキングで最高ランクを獲得しています。

シン・エナジーは、業界トップクラスの安さで、電気代を節約したい全ての人におすすめです。

＼最安クラスに安い／

シン・エナジー

CDエナジーダイレクト

CDエナジーダイレクトには、一人暮らし向けの「シングルでんき」プランがあります。

1ヶ月の電力使用量が150kWh未満の場合は「ベーシックでんき」プランよりもお得になり、毎月の電気代が100円引きになる特典もあります。

そのため、電力使用量が少ない一人暮らしの方におすすめです。

CDエナジー ダイレクト	詳細情報
供給エリア	東京電力区域内
初期費用	0円
支払方法	クレジットカード 口座振替
解約費用	0円 ※一部プランを除く

CDエナジーダイレクトは、中部電力ミライズと大阪ガスが50%ずつ出資して2018年に設立されました。

電気の提供エリアは東京電力管内のみですが、独自のポイント制度などが利用者から評価されており、2024年時点の契約実績は70万件（取次事業者の獲得も含む）を突破しています。

CDエナジーがおすすめな理由

• 電気の使用量がわかりやすい
• プランが豊富にある

CDエナジーの標準的なプラン「ベーシックでんき」と、東京電力の自由料金の標準プラン「スタンダードS」を比べると、基本料金と電力量料金はCDエナジーの方が安いです。

料金プランも従量制からオール電化住宅向けまで多種多様に用意されているので、世帯人数やライフスタイルを問わず契約できるのが魅力です。

電気＋ガスのセット割で、一般家庭向けのベーシックガスプランは0.5％割引になるなど、お得な電力会社です。

＼首都圏で人気／

CDエナジー

東京ガスの電気

東京ガスの電気は、大手の信頼感と安定したサービスが魅力の新電力会社です。

東京電力の従量電灯Bよりも、基本料金と電力量料金単価のどちらも安く設定されています。

そのため、電気代を節約しつつ安心感も欲しい人におすすめです。

東京ガスの 新電力	詳細情報
提供エリア	東京電力区域内
初期費用	0円
支払方法	口座振替 クレジットカード払い 払込書払い
解約費用	0円

東京ガスは、ガス屋のイメージがありますが、自社で大規模発電所を持ち、電気の販売にも本格的に取り組んでいます。

新電力では全国No.1の販売量※1で、多くの人から選ばれています。
※資源エネルギー庁電力調査統計「電力需要実績」（2023年11月時点）におけるみなし小売電気事業者以外の事業者（新電力）での低圧電力の需要実績値

供給エリアは、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、静岡（富士川以東）です。

東京ガスの新電力がおすすめな理由

• 全国No1の販売実績がある
• 割引やサービスが充実している

電気代を節約したいなら、東京ガスの電気「基本プラン」にしておけば間違いありません。

＼新電力におすすめ／

東京ガスの新電力

東京電力のスタンダードSでよくある質問

東京電力のスタンダードSで、よくある質問にお答えします。

スタンダードSについて、一人暮らしに適しているのか、従量電灯Bとどのような違いがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

東京電力のスタンダードSに不安がある人や、契約に際しての疑問点が残っている人は、よくある質問の内容をしっかり確認してから契約に進みましょう。

まとめ

最後に、東京電力のスタンダードSをおさらいしましょう。

東京電力のスタンダードSは、一人暮らしの方に適したプランです。

基本料金や電力量料金に関しては従量電灯Bとほぼ同じですが、特典として「生活かけつけサービス」が無料で利用できます。

電気設備や水回り、窓ガラスなど、自分で対処できないトラブルに対応してもらえるので安心です。

なお、電気代の安さを優先するなら新電力会社もおすすめです。

大手電力会社よりも電気料金が安く、独自の特典やポイント還元が用意されています。

料金プランを選ぶ際は、電気使用量や使用シーンを想定して比較しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。